Ham's Life 4186

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コンサルティングの悪魔

コンサルティングの悪魔―日本企業を食い荒らす騙しの手口 (単行本)
ルイス ピーノルト (著), Lewis Pinault (原著), 森下 賢一 (翻訳)

サブタイトルに「日本企業を食い荒らす騙しの手口」とあるが、これは内容に合っていない。登場するクライアント企業の多くは日本企業ではない。これは日本におけるセールストークであり、また訳者もコンサルタントという仕事に良い印象は持っていないのだろう。
しかし、翻訳(文章)に嫌味は感じられず、一つの成功ストーリー(自慢話)として楽しく読める。
内容にある種のいやらしさ(都合のよさ)も感じられるが、それは原著者によるものだろう。著者は優秀なコンサルタントだったのだから、本文に登場する様々なコンサルティングの事件、トラブル、裏話において、適度に自分の立場を重要視し正当化しているかもしれない。本全体において、自身のキャリアにプラスとなるように戦略的な構成を取っていることも考えられる。
それは深読みしすぎで、単に自分の人生を振り返る意味で書いたのかもしれないが、そんなことを考えさせるほど、コンサルタント業界は作為と金銭に満ちている(ように書かれている)。

コンサルタントと名乗る会社は数え切れないほどあるが、この本に書かれているコンサルタント業界とは、米国に本社がある戦略系あるいは総合コンサルタント会社(BCGとかマッキンゼーとかアクセンチュアとか)が対象だ。普通に人月単価300万とか500万とかの世界である。

なぜ企業は彼らコンサルタントにこれだけのお金を払うのだろうか?
優秀な人間が一生懸命働いたから、という答えは問題外である。(お金持ちが庶民の僻みを避けるために、よくこういうことを言う)
何でもそうだが、実際はそれが「相場」として認識されているからだ。給与とは労働の価値ではなく「相場」にすぎない。
「相場」を維持できるのは、支払い能力のある顧客の市場をおさえているからであり、先人の功績によりブランドが維持されているからだろう。
コンサルタントは大企業の経営層を顧客とし、巨大プロジェクトの最上流工程を担当する。
経営者の成績表を整えるわけだから、わずかでも効果があるように見えれば、例え実質的には失敗だっとしても「成功」とみなせる。でないと経営者自身の失敗になってしまう。
巨大プロジェクトのコストを抑えるには、予算の大部分を占める現場の人員の給与を抑えなくては効果がないから、そちらが優先するだろう。というか、最上流工程だから、そのように誘導することができる。

優秀な人間が学習を積み、モラルをちょっと脇へ置いてビジネスに専念した場合、どんなことができるのか、わかる気がする。
しかしながら、規模を小さくすれば、意外とどこでも行われていることでもある。



この本には、仮名とはなっているが、BCG(ボストン・コンサルティング・グループ)の元プレジデントで、テレビでお馴染みであり、大前研一氏をライバル視しているという大物コンサルタントが登場する。
これではバレバレではないか。

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